koheienzaki

ガージンロップはいないのか
ガージンロップはいないのか
悲しい気持ちでうなだれて
チッチは とぼとぼ歩いてた
夕日に染まる船着き場
別れを惜しむ人の群れ
トンテンカンテンくぎをうつ
油まみれの船大工
「ガージンロップを見ましたか?」
あきらめきれずにたずねると
「いや 知らないが世界には
まだ見ぬことがいっぱいだ
もしも本気で探すのならば
海の果てまで探すがいいさ」
だけどチッチはお金がない
船に乗るための切符もない
チッチが言うと 男は笑い
「俺にかかりゃあお前さん一人
船にかくすのはわけないぜ!」

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